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リハビリ記録その119

2012-10-7
山内正敏

 例年なら9月〜10月は急速に寒くなる時期ですが、長い冷夏の反動で、極端には気温が下がらず、何度か積雪があるにもかかわわらず9月後半からは暖秋気味となって半袖Tシャツ1枚で外出していたりします(でも手袋は必要)。一昨日なんか、季節外れの花だけでなく、雨上がりのミミズを見かけました。北極圏のキルナに元々ミミズがおらず、生野菜コンポストから逃げ出したミミズが、都市化で暖かくなった市街地で野生化した奴ですが、それを初めて見かけたのがほんの6年前( リハビリ記録4344 )で、その後も初夏限定でした。だから、10月のミミズにちょっとびっくりしています。季節外れの花のほうも、初秋の萎れた感じでは全然無く、元気の良い新緑と花の組み合わせて、明らかに狂い咲きです。

 そんな暖秋のお陰で歩行器のほうはまずまずの調子で、研究所からアパートまでの8キロ半でも、トラック20周(8000m)でも記録を1分以上(1%以上)更新して、研究所からの150m登りで平均時速6キロ、トラックで平均時速7キロ(7000m地点が59分40秒)を達成しています。昨日などはノルウェー国境近くの駅まで汽車で行って、そこから国境まで勾配10%x500mの下りや登りを含む道をハイキングしておりました。国境近く( 写真1写真2 )を散策したのは病気後初めてです。
 ただ、歩行器の調子が良いのは概ね腕力のお陰で、決して脚力が強くなっている訳ではないようです。現に松葉杖やプール訓練で確認した所、2月頃の調子にしか戻っていない感じで、一旦体調を崩すと元に戻すのに相当時間がかかるようです。一番の問題は膝を守る筋肉で、例えば松葉杖歩行の場合、緩い下りでも着地を少しゆっくり目にしないと歩けません。プール訓練でも春先に比べて立ち上がるのがきつくなっています。もっとも、プールの方は7週間の夏休みブランクを考える必要があり、例えば昨年の場合(夏休みが9週間)、夏休み前までの調子に戻すのに2ヶ月以上かかっていましたから、むしろ順調と判断すべきかもしれませんが。ちなみに足の筋肉と言えば自転車の訓練にも影響が出そうなものですが、膝の筋肉はあまり関係無いようです。
 一方、松葉杖で階段を昇降する訓練は、 膝バンドを外して登る 訓練を始めて半年以上になりますが、
1月30日/4段。
2月27日/踊り場の1段手前
3月12日/踊り場
8月1日/階上まで
という具合に進展したあと、今ではかなり安定して登れるようになっています。ただし、右か左は手すりによりかかっていますから、完全に松葉杖のみとは言えませんが、春先よりも安定度が高くなっているのは確かで、その意味では、上記の膝を守る筋肉の不調は5分以上の訓練に限るのかも知れません。もちろん、階段訓練の進展が単に腕力がついた為なのかも知れませんが。

 介護の方は結局昨年と同じで2人のローテーションで切り回しています。ただ、必要な介護時間が減ると、労働条件との兼ね合いで勤務日程表を作るのが大変になってくるので、そういう問題を考えて、国の基準では、介護の必要度に応じて形態そのものが変わる事になっています。具体的には、中程度以上の身障者の場合は国から介護費用が出て、それを使って身障者(の代理人や代理組織)が介護を雇う形態ですが、軽度の場合は市が介護の種類(身体介護、家事手伝い、外出付き添い)によって違う人を派遣する形になっています。総時間が少ないとこっちの方が合理的なのは確かで、そういう訳で、もしかすると、私の介護のシステムも市に移管されるかも知れません。国管轄か市管轄かのどちらになるかは原則2年ごとに見直される事になっていて、私の場合は何故か6年以上も見直しが無かったのですが、その見直し書類が3週間前に来て、その作業(医師、体操療養師、作業療養師など、計5人とのインタビュー)に入っています。
 私の場合は、外で結構活動している割には、カテーテルが入っているのと指が使えないのと自力で立てないのと膝から下の筋肉が動かないのとがあるので、判断は簡単ではないようで、恐らく国の基準のボーダーあたりになると思います。どちらのシステムであれ、きちんとリハビリが出来てかつ仕事場に不自由なく行く事が出来れば(かつ出張が問題なく出来れば)構わないのですが、現実はそうでもなく、市の管轄になると予定表を立てる上での融通が効かなくなり、事実上、リハビリなどの行動に大きな制限がかかる事になります。その他にも市の図体の大きさ故に融通の利き難い面(旅行など)が結構あるので、パーティや個人旅行はもちろん、出張や長距離歩行訓練などにも影響が出ると思います。まあ、市の管轄に移るのは回復の大きな一里塚ではあるので、どこかで経験しなければならないのでしょうが。

 最後に例によって無駄話です。
 私の介護は若いスウェーデン人なので、日本食というものを知りません。その為に、色々と失敗があります。
 まず、ラーメンですが介護の一人はこれをパスタと勘違いして、鍋にせっかく入れたスープを、最後に水切りして麺だけを盛りつけしたりしてます。マルタイの棒ラーメンだったのでかなりショックでした。なぜこんな事になるかというと、こっちで売っている安い袋ラーメンの味が濃くて、水切りして食べてちょうど良い味になるからだろうと思います。
 別の介護はご飯が問題で、冷凍した奴を解凍する際に、異常に長い時間温めて(毎回段々温める時間が長くなっていく)、完全に硬くなって食べられなくなったりします。これは明らかにご飯を食べないからでしょう。
 あと、両者とも、長い時間かけて作った料理を冷蔵庫に移す際に汁を完全に捨ててしまいます。それだけではなく、日本のレトルトパックでもタレを捨てて本体だけを盛りつけるという状態で、常に気が抜けません。まあ、それはそれで塩分の少ない健康食とは言えますが。

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