2012-12-2
山内正敏
11月にしては気温がマイナス数度という好条件の日々が続いたものの、除雪スタッフが新人なのか、除雪がまだらで、どの道路も歩き難く、折角の長距離歩行日和を無駄にしてしまった気がします。結局、例年通りに室内での訓練が中心となりましたが、お陰で、自転車も松葉杖も快調で、ついでにプールでも今まで難しかった事がかなりコンスタントに出来るようになりました。
まず、プールですが、2番目に深い所(水深135cm)での
ランニング訓練
を11月から毎回するようになって、今ではテンポもやや速くなっています。一番深い所(水深150cm)と違って(浮力で体が浮いた分を差し引いても)水底を確実に蹴っているので、少しだけランニングに近づいた感じがします。他に、水深35cmで
四つん這いから腰を上げる訓練
でも、手の位置を以前より難しい向き(横向きに支えるのが掌全体でなく親指のみ)でかなりコンスタントに出来るようになっています。ちなみに昨年のビデオは
これ
です。
次に松葉杖ですが、
両杖を上げて歩く訓練
(事実上の手放し訓練)でのミスが少なくなり、特に冬靴(足首をすっぽり覆うタイプ)だと15分で平均2〜3回だけ松葉杖で支える程度で済むようになっています(ビデオでは夏靴使用)。もちろん、ミスの少ない日と言うのは昨冬にも何度もありますが、決して毎回ではなく、ミスばかりする日の方が多いぐらいで、それが改善しています。こういう事実を体感すると、進歩/リハビリの成果を測る目安として、ベスト記録の変遷だけでなく、記録の平均とか安定性とかも考慮に入れる段階のように思えます。
事実上の手放し訓練での安定性は平行棒でも現れていて、初めて10往復以上(13往復)30分を棒に全く接触せずに歩けるようになりました(但し冬靴限定)。一方、松葉杖の距離訓練でも、初夏以来の不調を脱したのか、
時速2.7km程度の好ペース
で歩けるようになっているほか、松葉杖での階段訓練(
膝バンド無し、登りのみ
)も
膝バンド付きなみ
にスムーズになりました。もっとも、これらは上腕の力や握力の回復によるものが大きく、下半身の回復をどのくらい反映しているのかは分かりません。それに、距離訓練のほうはスタミナにも難があって、春のシーズンには1時間以上が全然問題なかったのに、11月は40分過ぎで急速にペースダウンしています(ダウン直前までは3〜4月のベスト期より速いけれど)。
室内用自転車での訓練は、11月になって、急にスピード、スタミナともに記録更新のラッシュで、ずっと停滞気味だったのが嘘の様です。自転車に関しては、今までも今回同様に、記録が一気に伸びる時期が1〜2ヶ月ほどあったかと思えば1〜2年程停滞するという状態が繰り返されていて、決して一定のペースで記録が伸びている訳ではありません。脚力の回復がスムーズである事(歩行訓練やプール訓練などから分かる)を考えると、一番脚力に比例していると思われる室内用自転車ですら、数値と脚力の関係はかなり非線形なように思えます。
最後に例によって無駄話です。
太陽活動の11年周期のピークという事で、オーロラ観光客が大発生していますが、今までの懸案であった
「長い飛行時間」「東京ーキルナ間で2度の乗り継ぎ」
という問題の一部を解決する便が2種類出る事になりました。
デンマークに本部を置くスカンジナビア航空は、スウェーデンが半額出資しているにもかかわらずに、日本便をずっとコペンハーゲン発着に固定していた為、スウェーデンと日本の間は、ストックホルムからですら1回乗り継ぎが必要で、スウェーデン在住で日本に頻繁に行く人は、より速くて便利なフィンランド航空を使う事が多いというのが実情です。特にキルナからだとストックホルムでの待ち合わせが尋常ではなく(5〜6時間)、ずっと使う気にならなかったし、それ故に、アイスホテル観光はともかく、オーロラ観光を人に勧める際も飛行機接続の便利なフィンランド以上にキルナを勧める事があまり出来ないでいました。
その対策とて、1996年には、スカンジナビア政府観光局に対し、オーロラ観光とアイスホテル観光の誘致を名目に、キルナ←→コペンハーゲンの直行便を週に一回でもよいから出すように要望を出していたものですが(担当者は可能だと言っていた)、2001年の太陽活動極大期ですら無視されて、
「話した相手が悪かった」
とすっかり諦めていたところ、突然16年後の今年になって、キルナ←→コペンハーゲン直行便が試験的に実現されることになりました。冬の間だけ、週2回という限定付きですが、キルナからコペンハーゲンに向けて出発する時刻が今までの朝6時でなく12時になるのは有り難く、観光客にとっても、前夜に無理なくオーロラが待機出来るようになります。
更に驚いた事に、今冬は東京からキルナ行きの直行便(チャーターベース)が全部で4回飛ぶ事になりました(片道のみで、逆向きはコペンハーゲン経由にしろという意味)。今まで20時間以上かかっていた成田→キルナが10時間となり、非常に楽になります。キルナ→日本にしてもコペンハーゲン直行が可能な事と、来年以降飛ぶかどうか分からない事を考えると、キルナに来るならベストチャンスかも知れません。ちなみに東京出発は
12月23日(日)、1月12日(土)、26日(土)、2月2日(土)
です。