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リハビリ記録その35

2005-10-4 (誕生日)  山内正敏

 昨日2時間もかけて大腸検査をして、シロと出ましたので、晴れて明日(5日)早朝から日本に行きます。14日に戻って来ます。

 かなり寒くなって来ましたが、どういう訳か凍結もしていなければ、雪も殆ど降っていません。そんな訳で3輪自転車での訓練を週末もやっておりました。ただ、寒くなると筋肉が冷えてしまうのと、タイヤの空気が抜けがちになるのとで、記録は伸びていませんが、それでも今まで行かなかったような所も挑戦して、少しずつ動ける範囲が広がっています。脚力が着いている証拠に、室内用自転車では 記録が伸びて いて、それで最近は 裸足で漕ぐ 事もやっています。靴やサンダルで漕ぐのに比べて足先への刺激が多く、先月始めた足の指の柔軟とあわせて、足先の良いリハビリになっています。自転車では他に足を踏み込む漕ぎ方だけでなく、ペダルバンドを利用して腿を上げる事によって漕ぐ訓練も始めました。こちらは腹筋の良い訓練になるようです。
 新しい訓練と言えば、他に寝床で 横になって片足ずつ上げる 訓練も始めました。この訓練は意外に重要なようです。直立してバランスを取るのに必要なのは腹筋 背筋 だけではありません。ある程度主要筋肉が回復したあとは、むしろ、尻から腰にかけての横から斜め後ろの筋肉でバランスをとります。そんなわけで、自転車訓練や歩行訓練だけではカバー出来ない部分を訓練し始めた訳です。こういうのは効果が上がるのに半年から1年かかりますがら、来年こそは補助なしで直立のバランスが取れるのではないかと思います(ちなみに補助無し歩行には3〜5年かかると予想しています)。
 歩行と言えば、春先に数度行った2.8km周回坂道コースですが、5月のベストが1時間1分だったのが、今回は55分でした。私の過去のランニング訓練と経験からすると上々の進展です。これもこの夏の歩行量が多かったからで、その証拠に足首固定器に大きなひびが入ってしまいました。これは1年近く前に手に入れた2個目なのですが、1個目の方は2年近く使ってもこれほど大きなひびは入りませんでしたから、それだけ良く使用している事を意味すると思います。歩行では、他に 普通の低い松葉杖で30歩以上 も歩けるようになって、だんだん感覚が掴めて来ました。ただし、未だに膝バンドと足首固定器が必要なので、病院とかにおいてある奴を気楽にちょいと拝借して歩くという事は出来ません。
 他に大きな体験としては汽車に乗りました。行き先は100km離れたアビスコです。片道を同僚の車で行って、アビスコで1泊し、帰りに汽車を使いました。こちらの汽車はプラットホームが殆どない代わりに汽車の方の昇降口はきつい階段になっていて、そこを3人がかりで車いすごと昇降させて貰いました。かなり危険を感じる昇降であり(本当に落っこちそうになった)、二度と乗りたくないというのが正直なところ。もちろんキルナのような主要駅には車椅子用の昇降機がありますが、汽車に乗ったアビスコにはその昇降機がなく、しかもキルナですら。週末だったせいか、それを使わずに人間が昇降させていました。アビスコの宿では人の背中におんぶして貰って階段を昇降するというのもやりました。体重が65kgですから重量的には今までも問題なかったのですが、相手にしがみつくだけの腕力が今まで足りなくて(足で挟む力がないから腕力だけが頼り)、今までやらなかった訳です。で、こちらの方は極めて上手く行きました。そういうわけで、汽車の方も、降りる方はともかく、昇る方は誰かの背中におんぶしてもらった方が車椅子のままより安全な気がします。
 ちなみに、アビスコの駅もキルナの駅も、昇降要員としてタクシーの運転手が来ていました。アビスコのほうはわざわざキルナから運転して来た訳で、私の払った運賃の8倍の費用を書けて鉄道会社はタクシーを手配した事になります。一見不合理に見えますが、よくよく考えてみれば鉄道会社にとっては一番安上がりな方法のようです。というのも鉄道会社が国と契約(補助金の金額ですが)を結んだ時に車いすにも対応するという乗降があって、その車いす対応をどのようにするかは鉄道会社の裁量に任されているからです。アビスコから車いすに乗るような客は年に数人もいないのではないかと思われ、そのくらいのタクシー代ぐらいなら、わざわざ列車を改造して車いす昇降機をつけるより遥かに安上がりでしょう。結局の所、車いす対応の余分な費用は国の補助金(税金)でまかなわれている訳ですから、全て同じ出所と考えれば、今回の対応は大きな目で見れば合理的なのかも知れません。
 アビスコに行った表向きの理由は、オーロラ用全天カメラの設置です。別に私が作業をする訳ではありませんが、一応カメラの共同管理人の一人なので、作業の最終日に行った訳です。カメラは2年前に日本の『みさと天文台』が研究所に置いて行ったもので、研究所にはもう1台、長年使っている正式なカメラ(高分解能だけど、1分値しかとらない)がある事から、この『みさとカメラ』をアビスコに移してキルナーアビスコ2元中継する話を春先から進めてようやく落成したものです。ピントとかの微調整は残っていますが、とりあえずURLはこちらです。
[キルナ]   [アビスコ]
中継は1分更新ですが、翌日に作る [アビスコのmpg動画] の方は20秒値です。今までとアドレスが違いますのでご注意を。
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