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リハビリ記録その164

2016-7-3
山内正敏

 6月は上旬こそ冷たい強風の吹き荒れて追い風(向かい風ではない)の中を歩くのが危険なほどでしたが、その後は暖かい日が多く(雨も多かったけど)、夏の花も例年より10日ほど早く咲きそろう程でした。しかも、昨年の冷夏のお陰で花粉がほとんど飛んでいないので、気持の良い夏となっています。

 と言う訳で、8〜10km歩行や松葉杖外出を何度か行なっています。特に松葉杖は、蚊やハエの出はじめる前にばかり2時間弱の歩行を2度も行ないました。2度目に当たる先週は今までの最長の5kmを歩き、途中4.5km地点でも昨年を5分を更新する新記録で歩いて満足しています。もっとも記録が伸びたのは、1時間過ぎたあとにペースが落ちなかったからで、速くなった為ではありません。実際、雨の日の室内(病院の廊下10往復)では全然速くなっていないどころか、ベストより1割近く遅くしか歩けていません。ただ、記録は記録なので、今年の停滞を考えると大いに満足しています。
 歩行器の方は、前回報告したように今ひとつのタイムですが、その原因として、前輪を支える軸が時速5kmを超えるとぶれるようになったことがあるかも知れません。車軸のブレは、実は5月のハーフマラソンでも気になっていて、いつ壊れるか(外れるか)冷や汗ものでした。それが段々酷くなって来たので、とうとう病院の修理部門に相談したところ、外れる心配は暫くはないものの、新しい歩行器にする必要はあるとのことです。今使っているのは3年前に古い歩行器との交換で同じモデルを貰った(名目は貸し出し)のですが、どうも色々と不具合のある製品だった様です。そういう訳で、長距離歩行でもベスト記録よりも数分悪いタイムしか出ていませんが、壊れる心配は暫く無いし、ぶれるというハンディはバランス訓練になるかも知れないので、歩行器等の購入の担当者が夏休みから帰って来るまで、このまま歩行に励もうと思います。
 ブールでの脚力訓練は取りあえず昨年同時期よりは良い状態で春シーズンを終えました。再開は9週間後(年々夏休みが長くなっている)で、また「かなり落ちた状態」からのやり直しとなります。脚力といえば松葉杖での階段昇降もありますが、こちらも一番難しい階段である程度できるようになっています(補助の人が支える力が今までで一番少なくて済んでいる)。
 さて、毎年夏は介護の夏休みの代理を見つけるのが大変ですが、今年は特に酷く、私だけでなくキルナ市全体で人不足で(高校で病院関係のコースに進む生徒が非常に少なかった)、キルナ市の老人介護ホームでは、到着1年未満の難民すら夏臨時としてどんどん採用しているそうです。一緒に働いている人によると意思疎通が大変だそうです。規模の小さな民間介護会社にアレンジを頼んでいる私の場合、応募そのものが全然ない状態で、やっと10日前に7月の介護が決まりました。こっちの会社の方は難民を避けて中卒や高校中退組を使っているようです。介護業は本来ならそれで務まるべき内容の筈で、日本のように厳しい資格が必要だったら、スウェーデンのような高福祉は保てない気がします。

 最後に無駄話です。
 キルナ市移転の一里塚の一つである市庁舎移転工事ですが、移転先の土地の地下インフラ工事が昨年までになんとか終わり、昨年7月からはいよいよ新市庁舎の工事が始まって( 写真の#8 )それに伴って旧国道(街から研究所に向かう最短道路)が1年間閉鎖していましたが、この程、基礎部分が終わって、道路も開通し、その全貌(写真 1, 2 )が見えるようになりました。
 ちなみに、何も無い所にポツンと市庁舎が立つので、他の建物が移転するまでは非常に不便な立地になります。気になるのは市庁舎が円形であることで、北極圏のように太陽の高さから方位を知るのが難しい土地では、市庁舎から出た途端に方向が分からなくなる人が続出するのではないかと危惧しています。

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