2010-12-5
山内正敏

　昨年よりも平均で５度ぐらい寒い日々と、寒くなければ大雪という厳冬が１ヶ月以上続き、あまり屋外歩行に向かない日々が続いています。なので、トレーニングの主力を室内に移し、松葉杖や平行棒のトレーニングをせっせとしております。室内訓練に精を出しているもう一つの理由は、平行棒や松葉杖訓練の調子が良い事です。

　２年前から膝バンド無しで訓練するようになった松葉杖は、例年通り病院廊下（片道160m）を往復する距離訓練の他に、杖への依存を減らすバランス訓練も始めており、両方ともここ数週間ずっと進展が続いています。まずバランスですが、両杖を持ち上げたままバランスをとった上で片足を踏み出し、着地まで杖を使わないという段階までクリアーしました。まだ着地直後に両杖が必要だし、一回の訓練でせいぜい数歩しか集中力が持ちませんが、毎回少しずつスムーズになっており、春までには100m歩けるようになると思います。一方、普通に杖を使って歩く方では、昨シーズンのベスト（今春）の７往復2.2km８２分から１ヶ月前の再開時に６往復６２分と大きく飛躍したのも束の間、今日は７往復を６７分（１５分短縮）で歩いて、ついに2.0km/hに到達しました。これは膝バンド付きでも出せなかった速度で、歩き方がかなり普通の歩き方に近づいている事を意味します。
　平行棒の方も、つい先月に出来るようになったばかりの
『端から端までの約６〜７mを棒に全く接触せずに歩く』
頻度が増えて、特に横向きだと２回に１回ぐらいの頻度で出来るようになっています。そんな訳で、訓練の度に、何回成功するだろうかと期待しながら挑戦しているので、非常に楽しく訓練が出来ています。リハビリは何よりも訓練が楽しくなければ長続きしないし成果も出ませんから、その意味では常に何か新しい事が出来始めているという私の回復速度は理想的と云えます。
　プールでも去年から始めた訓練や今年になって始めた訓練が少しずつ成功率が上がって来ていて、その中でも今秋始めた『水深50cmの四つん這いから膝に手を着けてバランスをとる』試み（ この３つ目のできなかった奴 ）で、たまに１回だけ出来るようになった他、 『水深35cmの四つん這いから遠い所に手をつけて腰を延ばす』試み（ この３つ目のできなかった奴 ）が一昨日ついに一回だけ出来ました。他に最近、水深50cmで新しい訓練も初めています。それは片手を膝に、片手を階段に当てて腰を延ばすと云う試みです。今の所出来たり出来なかったりで、一番調子の良い時でも３回が限界ですが、それでも出来る事には違いなく、これが１０回楽に出来るようになるまでは、この訓練も楽しみの一つになります。
　指の方も出来るだけ細かい作業（ファスナーとか料理の手伝いとか）をするようにしていて、最近では荷物のガムテープを全部剥いでしまう事に成功しました。また、肩関節は片腕を上から片腕を下から背中に回して、両手（指の先端）がギリギリ届くようになりました。いつか背中の真ん中が掻けるようになると期待しています。
　さて、介護の方ですが、１１月から新しい人（１９歳）が来ていて、１月半ばまでつなぎをやってくれます。その後は８月末にやって来た２０歳の子（スポーツタイプではないけど非常に良い）と軍隊から戻って来る夏介護（２０歳になったばかり）の２人と云う陣容になります。介護会社を市から民間に変えて２年になりますが、概ね快調で、乗り換えたのが正解だったと思います。

　最後に例によって無駄話です。
　巷を騒がせているwikileaksですが、そのネット活動を支えているpirat党については余り語られておりません。２００６年にスウェーデンで結成されたこの党（www.piratpartiet.se）は、往年の『緑の党』や『女性党』と同じく、政治全体ではなく特定の政策に焦点を当てた政党で、主に３０歳以下の若者が支持母体になっています。その主張は、現代に置ける著作権の異常な保護 を大きく緩和して、より個人が延び延びと振る舞えるネット社会を目指すというものですが、若者母体の新興政党にありがちな過激な主張から、既成政党（左右両方）から警戒されている存在でもあります。
　２００９年の欧州議会でスウェーデン票の７％強を獲得して議席を確保すると共に（もっともスウェーデン国会選挙では２００６年９月も２０１０年９月も0.6%）、政党の概念も全ヨーロッパ的に支持を得るようになって、ヨーロッパにも同様の政党が作られ、今では『international pirate党』が２０国以上で正式に政党として登録されています。
　ちなみにスウェーデン警察がwikileaksのボスに出している逮捕状ですが、滞在就労ビザを申請している時にレイプをする馬鹿はいないし、任意出頭でなく逮捕状と云う所も異常だし、その他の経緯を見ても９９％謀略に違いありませんが、しかし、スウェーデン女性が危険かもしれないって事を前もって知らなかった本人もガードが甘い気がします。