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リハビリ記録その85

2009-12-6
山内正敏

 極夜間近で昼も昼らしくない明るさのキルナですが、その分、クリスマスの装飾が映えています。

 先月書いた病院受付の問題は、身障者以外にも退職者組合などから文句が出て、病院トップの会議で見直しが進められる事になりました。ただし役所仕事なので暫く時間がかかりそうです。夏と違って今は(雪と寒さで)病院のリハビリ施設(トレーニング室とプール)を使う事が多く、その度に受付改造の無駄使いを実感しますが、まあ、日本の箱モノよりはマシかも知れません。

 週2回のプールでは階段4段目(水深50cm)で、四つん這いから立ち上れるようになりました。立ち上がり方はへっぴり腰気味だし、階段で手の位置が水深5cmと高いお陰で立ち上がれているのであって、足を曲げた完全な四つん這いからも不可能ですが、とにかく大きな進歩です。水深50cmというのは膝から上が水の外なので、これが楽に出来るようになれば、水の中でなく普通の階段でも出来る筈です。一方、手を膝に置いての立ち上がりは、この深さでは全然駄目で、辛うじて(立った状態から次第に曲げての)静止が出来るだけです。やはり完全に膝を曲げた状態(座った状態)から膝を半分だけ曲げた状態に持って行くところが一番難しい。
 他の自主トレは主に平行棒と松葉杖ですが、どちらも膝バンド無しでの訓練(膝バンドを使うのは月2回の体操療養師の時間だけ)で、平行棒では足を踏み出す瞬間に両手を離す訓練を、前向きだけでなく横向きや後ろ向きでも始めています。前向きで始めたのが10ヶ月前なので、かなり順調に片足で支える力がついています。松葉杖は廊下を交互杖(足を踏み出して着地するまで片方の杖を持ち上げたままにする)で練習していますが、4往復(1.3km)が大体1時間10分〜15分で、今春までの両杖を使っていた頃よりも速くなっています。来春までには同じ距離をコンスタントに1時間以内で歩けるようになりたいものです。
 階段の訓練では完全装備(膝バンド+足首固定)でしかも腰ベルトで支えて貰った状態ながらも、手すりを使わずに松葉杖2本だけでの昇降訓練を続けて、今は登りだけでなく下りもメニューに入っています。これはかなり難しい部類なので、去年のように毎月進展があるとは思えませんが、続けていればいつかは体操療養師でなく介護の補助で出来るようになるでしょう。一方、手すりと松葉杖を使っての階段昇降は(膝バンドなし)、段差の小さい病院だけでなく、段差の大きなアパートでもやってみましたが、段差の違いで難度が遥かに上がり、半歩ずつの昇降がギリギリ出来た所です。逆に言えば、これからはもっとアパートとかで訓練しなければならないようです。
 自宅での訓練は他に踏み台昇降と自転車と床運動があります。自転車は一回25〜30分で、昨冬よりはもちろん速度が上がっていますが、その自転車が3月に買ったばかりなのにクランクが壊れてしまいました(10月)。修理に出した所、結局修理できず、1ヶ月たってやっと交換です(保証期間内)。前の自転車の時(6年前)も買って3ヶ月で壊れたので交換して貰いましたが、2度も続けて同じトラブルがあると、そのメーカー(スポーツ専門店の大手で買ったにもかかわらず)は今後買いたくなくなります。まあ、健康用品というのはそういうレベルの製品精度なのかもしれません。実用で使う自転車だと、事故の時の補償問題とかがあるのでこんな事はないでしょう。健康という名前のついた製品のいかがわしさを実感します。今なら環境という名前のついた製品も同様に眉唾かもしれません。

 最後に例によって無駄話を2つほど。
 一つは先月話をした、論文のopen accessという制度(著者が余計に出版費用を出す代わりに誰でも無料で読める制度)です。スウェーデン科学振興会(VR)では、来年度分から、研究費を貰った人は成果をopen sccessの雑誌(正確には発表から半年以内にopen access出来る雑誌)に発表しなければならないというルールを決めました。よってNatureのような論文を『売る』雑誌には制度上投稿出来なくなります。税金でまかなわれる科学研究(『人類の財産』)が特定の人(雑誌を購読しているような図書館は限られている)しか無料で読めないのはおかしいという論理で、これはEUの科学審議会も打ち出している方針です。私のように専門以外の論文も時々読む必要に迫られる(病気関係とか、進化関係とか)人間には有り難い。
 もうひとつはエネルギードリンク(スポーツドリンク)です。スウェーデン生協では15歳以下の子供にスポーツドリンクを売らない事を決めました。理由は食生活を乱し、肥満を作りかねないからです。スポーツドリンクに含まれるカロリーは並大抵ではなく、それを一日に何本も飲むのは健康上で良くないという問題と、朝食を抜いてスポーツドリンクで済ませる子供がいる問題から、こういう措置に乗り出したそうです。今のところ販売制限は生協だけで他の店がどうするかは分かりませんが、スポーツドリンクにもともと懐疑的な私には(長距離スキーではブルーベリースープを飲むと成績が良く、スポーツドリンクだと最後に疲れ切って散々な成績になるという体験もある)是非とも他の店にも真似してもらいたいものです。

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