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リハビリ記録その57

2007-8-4
山内正敏
 
 せっかくの4週間休暇と云うのに、連日の雨で陽光を殆ど楽しむ事が出来ず、他のスウェーデン人同様、ぶつぶつ云っております。実は、過去2年の猛暑と、1月から4月にかけての天気のパターンから、7月の天気が悪い事(ついでに6月上旬と8月下旬の好天)を、既に4月に予想していたのですが、仕事の日程を調べると他の時期に長い休暇がとれないので、泣く泣く他の連中と同じ7月にした経緯があり、日程の方を恨む事しきりです。その上、先週は1週間程下痢にも悩まされて、昨夏に比べるとトレーニングが全然少ない休暇だった気はしますが、それでも休暇でない時に比べれば歩行距離は伸びていて、新記録も当然出しています。

 一番の進展は、普通の歩行器で膝バンド無しで歩く事で、歩く度に速度/距離の記録を更新しています。現在、最長が5キロ2時間で、平地だと時速3キロ近くが出ているようです。もっとも腕でかなり支えているので、どこまで膝の負荷になっているかは定かではないし、距離やタイムの更新が脚力よりもコツの上達を反映しているような気はします。ただ、膝バンド無しが怖くなくなったのは事実で、この分だと、雪道でも買い物(片道1キロの坂道)ぐらいなら膝バンド無しが可能ではないかと思います。ひと冬訓練が続けば、筋肉に良い影響を与える事は確かですから、この1ヶ月の進展はやはり重要という事になるのでしょう。
 筋肉の改善をより如実に示しているのは、むしろ肘歩行器(膝バンドなし)の方です。先月書いた6キロコースを更に5分短縮して1時間25分で歩いていますから、確かに筋肉もついているようです。
 そんな訳で歩行器外出の際に膝バンドを付ける事は殆どなく、ここ1ヶ月では、研究所とアパートの間の片道(7.9km)で膝バンドを使用した事があるだけでした。休暇とは言え、緊急の用事が入る事もあり、事前の予想通り論文の改訂作業(出版のタイムリミットとの関係で、1週間で済ませなければならなかった)が入って、それで研究所にも3回程行ったのですが、そのうちの2回は片道を歩きました。アパートから研究所まで(トータルで100m以上の下り)が1時間33分(平均5km/h)、研究所からアパートまでが1時間43分(平均4.5km/h)で、登りですら昨年の下りより速く歩けたのは期待以上でした。特に疲れの溜まる後半でペースをかなり持続出来るようになっていて、スタミナだけは普通の人並みにあるのかも知れません。
 膝バンドを付ける歩行訓練は他には松葉杖がありますが、悪天候故に蚊等の虫が多くて、あまり練習出来ていません。それでも最長で坂道ばかりを2時間半近く(4キロ弱)歩いていたりしています。

 三輪自転車は、昨年の2キロコースが工事をしたりして、短いコース(往復1.1~1.2km)への変更を余儀なくされていますが、無理をしないにも拘らず、一昨日は、13~14km(昨年の最長に近い)を、昨年と同じタイムで走りました。頑張ればもっと速いのでしょうが、そこまですると腰に問題が出るので、タイムは気にしないようにしています。どんな走り方であれ、1時間も漕げば良い訓練になる事に違いはないのですから。目標としては、無理しないレベルで8月中に昨年のベストを越える事で、まあ、可能でしょう。
 そんな訳で、もっぱら脚力の訓練ばかりで腰バランスの訓練が少なかったのですが、それでも腰の安定性が高まっているようで、今週から再開になったプールでは、 階段3段目で両手を膝で支えての静止 がコンスタントに(挑戦10回のうちの1〜2回だけど)3秒程出来るようになりました。あと、朝の床運動での 片手を膝に当てた片膝静止 で、訓練を始めて3年ぶりに本格的に3秒以上静止するようになって、確かにバランスが回復しています。もっとも、これらは歩行訓練よりも朝の床運動(50分)の成果かも知れません。

 さて、回復が非常に遅れている親指ですが、それでも半年レベルだと目に見えた回復があり、昨秋に微かにピクピクしていた右親指付け根の筋肉は、今ではかなり筋肉ライン(1mmレベルの話だけど)が見えていて、左右の親指付け根を比較すると明らかに違っています。極めてゆっくりながらも確かに筋肉は付きつつあるようです。
 筋肉の回復は関節の曲がり具合にも反映していて、最近は右親指第2関節に痛みを感じるようになっています。この痛みは3〜4年目に感じていた小指の根元(第3関節)の痛みと同類のもので、関節が曲がり出す時に2つに分かれる、その偽関節がらみの痛みだと思いますが、今は4〜5年前と違って関節の柔軟の仕方を知っているので、時間をかければきちんとした曲がり方が出来るようなるだろうと思います。もっとも柔軟を実際に行うのは介護なので、思った通りの柔軟になかなかならない嫌いはありますが、長い目では快方に向かっている筈です。

 最後に例によって無駄話です。休暇の間にいろいろと雑文を書けるかと期待したのですが、休暇になってしまうと、その手の創作脳も完全に休んでしまうと見えて、4〜6月に書いた奴の手入れ程度しか出来ませんでした。まあ、完全に休むとはそういう事かも知れません。暇を持て余している方はどうぞ。 現代博士事情南極の話 です。
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