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リハビリ記録その21
2004-8-08 山内正敏
暑中お見舞い申し上げます。
19日連続降雨などという全然嬉しくない夏休み(=最後の1日だけ真夏の快晴)が終って、学会に向けた追い込みを始めた途端に、平年よりも遥かに蒸し暑い夏(最高気温22〜25度)がやって来ました。何だか35年前に体で覚えた梅雨明けを同じパターンで、気温もあの頃の真夏の平均最高気温30度前後よりたった5〜8度低いだけだから、最近の日本の梅雨明け平均最高気温35度と比べて、寧ろ今年のキルナの方が昔の日本の夏をよりよく再現しているのではないかと思える程です。
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夏休みと言う事は病院のプールや体操療養師もお休みな訳で、自主トレばっかりのリハビリですが、プールが無くて訓練が単調になったせいか、夏バテのせいか知りませんが、筋力を測る限り今一つです。もっとも、この手の停滞は健康だった頃のランニングのタイムでも経験があるし、第一、バランス能力や3輪自転車の持久力等が明らかに向上しているので、私は余り問題にしていません。
と言う訳で、夏バテの筈にもかかわらず、この1ヶ月も進展がありました。
まず松葉杖訓練の方は、足を踏み出す時に片方の松葉杖だけで支えて歩く『2点確保歩行』練習を屋外でも始めました。今までの『3点確保』の歩き方(足を踏み出す時は必ず両方の杖で支える)に比べて、3分の1のスピード(1時間に 300m余り)しか出ませんが、それだけに良いバランス訓練です。体操療養師の元で練習を始めて約3ヶ月で外をなんとか歩けるようになった訳で、この3ヶ月と言う数字は歩行器の時や松葉杖(3点確保歩行)の時と同じです。次の目標は完全に1本の杖だけで歩く事となります。
一方、以前の3点確保歩行だと、1.3km を1時間半で歩けるようになり、更に普通のアスファルト道だけで無く、凸凹のある踏み分け路も少し歩くようになりました。夏休みを利用して、松葉杖での行動範囲の進歩を
地図
にしましたので御参照下さい。
3輪自転車の方も慣れてきて、最大4~5kmを40分かけて漕ぐようになりました。登り道も 1%傾斜までなら継続して登れるようです(1.5% は駄目ですが)。室内用自転車だと10分も漕ぐと飽きてきて20分以上漕ぐ事は希だったのですが、3輪自転車だと最低でも30分は気持ちよく漕げる訳で、歩行器と云い、松葉杖と云い、私にとって練習は屋外がベストの様です。3輪自転車の登場で影の薄くなった室内用自転車ですが、足首を固定せずに漕ぐ訓練を6月から天気の悪い日に始めています。今までは足首をギブスで固定して、そのギブスをペダルに更に固定していましたが、今はペダルのバンドに足を差し込むだけ。発病2年半以上して、やっと足首の訓練に辿り着きました。
もう一つの懸案である親指ですが、全ての食事で(補助道具を一切使わずに)親指と人指し指の間にスプーンを挟んで食べ始めました。疲れ易いので、左右の手を交互に使って食べています。これがどの程度訓練として貢献するかは分かりませんが、とにかく
バンド
を使わなくなって、食事での煩わしさが一つ減りました。ただ、食事では別の問題があって、それは舌の同じところをしょっちゅう咬む事で、そのため咬み痕が慢性化して肉腫になってしまいました。顎の回復に舌がついていけていない模様で、いくら頭部は正常だと云っても、病気前に比べると運動神経は明らかに鈍くなっています。
仕事の方は、2週間後の学会(米国コロラド)を控えて、計算機シミュレーションと格闘しております。6月までやって来た仕事とは対象も手法も全く不連続で、節操なんて何処にもありませんが、まあ、この手広さは昔ながらの癖なので、その点は病気前の状態にますます近付いたという所でしょうか。
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休暇中は、ホームページの充実に力を入れておりまして、特に記録ビデオの編集+DVD化をやっておりました。ビデオの編集が予想以上に大変で、ホームページはまだまだ未完成です。今月のお勧めビデオはノルーウェーのフィヨルドに行った時のもので
ここ
に置いてあります。何度か書いている『屈強な介護』という意味が分かるかと思います。
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