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リハビリ記録その171

2017-2-5
山内正敏

 昨冬に引き続いて真珠雲が良く出る冬となっています。これは成層圏が異常に寒くなっているためで、具体的には北極上空の寒気団(極渦)の面積が広がっていることを意味します。今冬のデータは未確認ですが、昨冬は過去20年で一番、この極渦の面積が大きかったそうです。

 昨夏から、長期患者に対する病院でのトレーニング(体操療養師)の時間が変更になり、それまでの2週に1回の代わりに、2ヶ月間週2回の集中訓練をして、残り10ヶ月を自主トレのみにするという方法に変わりました。そこで私は集中訓練期間を12〜1月(実際には11月末から今週まで)にして貰って(他の季節は、長距離歩行訓練とスキー訓練をするから)、その終わりに近づいたわけですが、効果は十分に出ていて、階段訓練では膝バンドを(ウオームアップの段階から)全く使わずに、難しい階段(一段の高さが高い上に狭い)すらも、体操療養師にベルトを持ち上げて貰うことなく(念のためにベルトを持っているだけ)登り切れるようになりました。安定感も高くなっているので、これからは体操療養師ではなく、介護(といっても正規の安心できる人)の補助でも階段訓練ができそうです。
 松葉杖は、他にも病院廊下(12月の一部閉鎖に伴い、往復170mしか確保できないけど)を20往復(3.4km)する距離訓練を週末(土日の両方のことが多い)行なっていて、それで今日はやっと「速く歩いている」と実感できるタイム(67分半)とテンポ(平均76歩/分)で歩きました。できれば、今までの往復160mコースでのタイムと比較がしたいところですが、単純な距離だけでなく、折り返しが倍に増えた影響と、閉鎖区間よりも気温が数度高くて、汗拭きが倍必要なことも重なって、単純な比較が難しいのですが、今日の感触からはやり1割近く余分に時間がかかると計算した方が良いようで、そうなると今日のタイムはベストから実質1〜2分程度と思われます。いずれにせよ、今後は今日のタイムが今後の基準となります。
 このように松葉杖訓練は進展はあるのですが、それは非常にゆっくりです。その主因は膝のすぐ上の筋肉(膝を支える)の回復が非常にゆっくりだからですが、これがよく考えると奇妙な現象です。というのも、膝の筋肉の回復が始まっているという事実は、さおこまで神経細胞が届いていて、一旦、そのような経路が確保されれば、細胞の更新の際に神経細胞が伸びる先を見失うことが無いからです。この事実を再認識したのが、昨年11月の日本行きの際に「パワースーツ」のテスト着用を行なった際のデータです。病院なんかとしかって、膝の上にも電極を付けた上で、パワースーツで歩くと言う「お試し」を行なったのですが、データを見ると神経信号が非常に大量に出ていて、担当者も「十分な神経量」と言っていました。そんな状態なのに、なぜ筋肉が回復していないのかは、少なくともネット上には説明がありません。素人考えでは、筋肉の回復には神経だけでなく、神経と筋肉とのインターフェイスに問題が残っている(それを刺激する化学物質の分泌が足りてない)というものですが、この分野は研究が非常に遅れているので、当面は答えが出ない気がします。
 さて、先月も報告したように、介護のスポンサー(給料の出る元)が国からキルナ市に移ることになって、各種書類をあつめ、面接も3種類行ないましたが、このほど、その査定結果が出て、結果的には介護時間が減らされずに済みそうです。その最大の理由は、歩行器で歩き回っていることを査定関係者全員が知っていて、トレーニングの時間(外出の時間)を申請どおりに認められたからです。しかも週35時間労働(88%)というフルタイムに近く働いていているわけで、査定する側から見ても「申請通りに介護時間を認める価値のある身障者」「他の身障者の手本」と感じられるのだろうと思います。日常の努力というのは、こういうところで見返りがあるようです。ともかく、取りあえずは一安心です。

 最後に無駄話です。
 鉱山の拡張に伴うキルナ市の移転で、一昨年から市庁舎の工事が始まっていますが、その前に5年前から始まった、ショッピング地域の整備(全部で4つの大きな建物)の最後の建物が完成して、酒屋を除く主な店が集まりました。酒屋(国の専売でキルナ市=四国の面積に1軒だけ)は、おそらく新市庁舎(=2km離れている)の近くになると思います。今までの中心街と違ってアメリカ風に駐車場敷地を広くとっているので、店と店の間が少し距離がありますが、便利なことは確かです。
 新しい建物といえば、昨秋に学生寮も出来ていますが、回りに何もない場所で、道路には歩道すら無く、結果的に研究所(横に大学の分校が付設)に向かう通勤バスが約7分余分に時間をかけて、その寮の前を止まるようになってしまいました。バスにのる時間が、それだけで3割増えて、その割に毎回乗り込むのは0〜2人(車に分乗して通学しているらしい)、研究所員には非常に不評となっています。もっとも、市役所が移転し終わったら否応無しにバス路線が変更するので、それが早くなっただけとも言えるのかもしれませんが。

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