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リハビリ記録その168

2016-11-6
山内正敏

 かつてないほど晴天が続き(降雪量はほとんどゼロ)、しかも風も吹かない絶好の10月だったのですが、その代わりに降霜がかつて無いほど酷くて、道路が完全に凍結して、とても歩ける状況ではありませんでした。そういうわけで記録の出るようなとトレーニングはできていませんが、こういう月もあるかと思います。

 発病から15年が経ちました。さすがに年齢的に老化とリハビリがバランスする歳なので、各種タイムは停滞気味ですが、それでも年々、色々なことができるようになっています。

 ここ1年で一番の進展は尿袋をカテーテルから外すことができるようになったことです。1〜2分かかるし、下に吸い取り紙を敷かないと外した部分から尿が漏れることもありますが、緊急時に自力で交換できると分かっただけで、いままでの「尿袋に穴が空いたらどうしよう」という不安が一気に減りました。外す際には爪を使うのですが、指の筋肉(回復部分のみだけど)のコントロールが安定するようになったのと、加齢と共に爪が分厚くなってかなり無理をしても親指の爪が傷まなくなったのが、ここに来て急に外せるようになった理由だと思います。リハビリとはまさに根気のようです。
 もう一つの大きな進展はシャワーです。身障者用のシャワー椅子のあるホテルであれば、トイレで完全に脱いで、そのままシャワーに移動し、歩行器をちょっと遠目に移動させてからシャワーを浴びたあとに、歩行器が濡れないように床にタオルを敷いてから歩行器を戻し(歩行器が遠くに行き過ぎると問題なので注意が必要)、最後に服と乾いたタオルを改修して、ベッドのうえで着衣という手順が実行できるようなりました。4月にウイーンで1度だけ、9月にもパリで試して成功しています。 シャワーは東横インの風呂でも自力が可能なはずなので、明日(9時間後)の日本行きでも試してみようと思います。
 同じことは自宅でも可能で、数回試しました。もっとも、石けんで洗うというのは無理で、水洗いだけですが、それができるだけで夜の快適さは全然違って来るので、シャワーの重要さを再確認した次第です。ただし、不完全なことと、転倒リスクとかあることとか、歩行器が濡れて床の始末に困るとか色々問題があるので、まさに緊急時(例えばホテルで夜遅くなって介護を呼び出せないときとか)にしか行なう価値はありませんが、介護の過労(旅行中は特にそう)を心配する必要が減ったのは大きいことです。
 歩行の方は、歩行器での高速・距離歩行はここ数年停滞していますが、松葉杖のほうは坂道・長距離歩行で昨年に続けて今年も大きな進展がありました。これから数年はこちらの訓練に注力すべきだろうと思います。歩行器の方も、砂利道を歩く際の安定感に進展があり、要するにアスファルト道での歩行が、ほぼ健常者並みになったので、それだけが頭打ちになったと考えるのが(気分的にも)良いようです。そういう曖昧さが一番少ないのがプールで、これは本当に少しずつ、進展しています。
 さて、10月は唯一の正規介護(フルタイム)が原因不明の胸圧迫症で1ヶ月病休となって、もう一人の50%介護(正規候補)もパートナーが脳拘束で倒れて全く来れず、完全に臨時(引き継ぎ訓練無し)で乗切っています。幸い、今夏高校を卒業した人で介護として優秀な人が来てくれるようになったので、少し楽になっています。正規介護のほうは、少なくともあと2週間医者に仕事を止められていて、彼女を日本につれていかなかった判断(彼女が今回は辞退した)に今更ながらに胸を撫で下ろしています。
 ちなみに今回の日本行きですが、昨年のフィンランド航空による復路チェックイン拒否(仕方なくAir Chinaで翌日帰った)に対してフィンランド航空側が復路の料金を返してくれたのですが、その際に現金の代わりに1年間有効のクーポンにすると5割増しで払うという提案があって、それに乗ってかったクーポンで帰国するものです。その際、毎年恒例の2割引キャンペーンに買ったので、介護と2人分を完全にクーポンだけでカバーしました。もっとも、かつて無い円高(対欧州)で日本国内で今までの5割増しの費用がかかっているので、折角の「お得感」が消えてしまっています。対欧州円高が日本であまり報道されていないのが不思議です。

 最後に無駄話です。
 円高というかユーロ安の話の続きですが、実はスウェーデン・クローナは、この弱いユーロに対しても更に少しだけ弱くなっていて、その結果、円・クーロナのレートが1年前より4割ほど円高になっています。これはドルに対しても同じで、その結果、米国のホテルは数年前の倍近い値段となっていて、出張する人は悲鳴を上げています。
 スウェーデンのような小国では、学会とか会合はほぼ無条件に国外出張となるし、論文の出版も国外誌、研究に必要な部品の購入も国外から、ということで、クローナ安は科学者に研究費を直撃します。その中でも人工衛星・太陽系探査機を使う研究者は特に影響を受けます。というのも、スウェーデンの宇宙関連予算は、欧州宇宙機関ESAへの分担金(これが非常に大きい)の支払いの際の「外国為替の余剰分」で賄われているからです。具体的には分担金(ユーロ立て)に対して1ユーロ=10クローナの固定レートで国から宇宙審議会に予算が降りていて、これが実際には1ユーロ=9.5クローナ程度なので、その差がそのまま宇宙審議会に「余剰金」として入って、それが研究費として分配されます。最近のクローナ安のせいで、これがほとんどゼロになっており、来年度の宇宙関連研究予算は悲惨なことになるのではないかと、戦々恐々としている次第です。

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