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リハビリ記録その155

2015-10-4
山内正敏

 9月は前半が風邪、後半が雨天ばかりで、狸の皮算用ほどには歩けませんでしたが、それでも十分に歩行訓練できました。

 特に研究所から4キロ離れた電離層レーダーまでの専用道路を最後まで歩き切りました。これは砂利道部分3キロ弱を往復する研究所内のレースに参加した時のことで、昨年はレーダー1キロ手前で折り返しています。軽い登り下りのある砂利道5キロ半を75分で、舗装道より20分遅いだけのタイム、時速に直すと4キロ超(平地は時速5キロ近かった)です。思ったより速く、安定感が高まっていたようです。
 安定感の高まりは飛行機での機内への移動でも感じました。昔のダグラス社の飛行機と違って、737型600番台以降は歩行器で先頭座席直前まで歩行器で入ることが出来るのですが、今まではそれでも誰かの肩を借りなければならなかったのが、先週のフランス出張では、そのまま1つ目の座席に手を伸ばしてバランスをとりつつ、完全自力で通路に移動することが出来るようになっています。ちなみにフランスはナント(4泊)とパリ1泊で、欧州に住む事25年にして、生まれて初めてパリを訪問しました。
 出張ではフランス版新幹線TGVにも初めて乗りましたが、出入り口の狭いステップ(まさかだった)も、登りはもちろん、下りすら座り込まずに立ったまま(介護の手助けはあるものの)降りました。一昨年も類似の汽車でそうしましたが、今回の方が安定感が高かった気がします。あとフランスの空港バスでは、両手すりを使って介護の肩を借りずに昇降しました。完全自力は始めてだと思います。
 ちなみにナント出張ですが、フランス6番目の都市だと言うのに街中は車道がほとんどなく(歩道や自転車道のほうが広く、路面電車/バス路線に車が進入できないようになっている)、私のような歩行器身障者には願っても作りとなっていまあした。パリも段差が多い問題は残るものの大通りの歩道が広く、他の道も安心して歩ける街でした(ホテルから会議室まで2キロを往復した)。古い街ということで心配していましたが、取り越し苦労だったようです。

 そのパリですが、地下鉄にはエレベーターが一切ありません。つまり始めから身障者の使用を想定していません。実はTGVでモンパルナス駅についた時、ホテルまで地下鉄一本で、事前にプリントした地下鉄マップにはエレベーターらしきマークもホテル最寄り駅にあったので、そのままチケットを買ったのですが、いくら歩き回ってもモンパルナス駅にエレベーターが見つからず、尋ね回って「エレベータは存在しない」と聞いてびっくりしました。地下鉄マップのマークはエスカレーターだったようです。
 ただ、個人的には地下鉄よりもバスの方が使いやすいのでバスマップも実は準備していて、そちらに乗ろうと思ったら(バスも地下鉄も同じチケット)、その路線に限り「本日はデモ行進で道が塞がれる予定なので、その時間帯は休便します」という張り紙がありました、さすがパリです。代わりのバスを捜すのも面倒だったので、諦めてタクシーを使いましたが、今度はタクシー乗り場が見つからず(ちなみにリオン駅には立派なタクシー乗り場がある)、結局、大通りでタクシーを拾う羽目となりました。
 もっとも、買ったチケットは無駄にしていません。翌朝、ホテルから空港バス乗り場(リオン駅)まで市バスで移動する際に使いました。これは、バスに乗る時にチケットにスタンプを押すシステムだから可能でした。
 欧州の首都の市バスのほとんどはチケット前売り(バスで売らない)で、かつ単品チケット売り場が地下鉄以外では簡単に見つからないので、結果的にチケットを「買っておいた」ことになった訳です。塞翁が馬。そして、その時に思ったのが、地下鉄は駄目だけど、その分、バスの身障者対策がしっかりしているということでした。身障者にとっては陸上を走るバスの方が(時間はかかるかもしれないけど)安心できるし手間もかかりません。そういう意味では地下鉄を無理に改造しないのも選択も一つの方法かもしれません。
 バスと言えば、キルナの市バスも今秋のダイア改訂で非常に便利になりました。20年以上ぶりに日曜のバスが復活し、バスの便数も大幅に増えたのです。その背景には、自家用車を出来るだけ減らすという環境問題だけでなく、移民の増加(戦争難民が数年そこらで車が買える筈がない)もあります。バス派の私としては有り難い話で、私の介護も昨日今日の雪路に車を諦めてバスで通勤しています。

 最後に例によって無駄話です。
 新道が開通しました。これはスウェーデン最高峰ケブネカイゼの入山拠点ニカロクタ(キルナの西60キロ)に向かう国道のキルナ付近4キロが鉱山拡張の影響で陥落の危険が出て来て、その代わりなるものです。開通前に新道を2度、開通後に、今度は閉鎖された旧道を2度歩きましたが(写真)、車の全く来ない国道のど真ん中を歩きのは気持よく、ついついベストタイムが出てしまったりします。ちなみに、この素晴らしい旧道ですが、入口近くの陸橋を冬までに取り壊すそうで、もったいない限りです。

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