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リハビリ記録その138

2014-5-4
山内正敏

 ここ数年に比べて春の訪れが遅れているキルナですが、昨日も積雪がごく自然にあり、何でもウイーン出張中だった4月29日には40センチの積雪があったそうで、さすがのキルナ人の間でも話題になりました。風も未だ強く、スキー等、外での訓練が十分には出来ない状態が続きました。

 とはいえ、一回だけマトモに滑れた日に、やっと滑るようなスティックの使い方を試したりしてはいます。あと1回でも2回でも滑れれば、もっとペースを上げるのにと思いつつ、悪天候で来年までお預けになってしまいました。あと、3週間後のハーフマラソンに向けて、10キロ前後の歩行だけは郊外の道路で5回(例年並みに)行っています。タイムはまだまだですが、少しずつ昨年のレベルに戻りつつあります。もっとも、昨夏に変えた歩行器(以前と同じモデルだけど少し違う)は、車輪が非常に重くて5〜10%余分に時間がかかるので、以前の歩行器の3年前のタイムしか出せません。だからハーフマラソンでの新記録の更新は難しいと思います。
 歩行と言えば、ウイーンが1週間ずっと非常に良い天気だったお陰で、旅行用の不安定な歩行器(日本に行く時に使う奴)ながらも、随分と歩きました。とにかく、毎日2キロ半近く離れたホテル(今までで一番遠い)まで歩いて往復し、日曜には10キロ以上歩いたほどで、結局、地下鉄を使ったのは、日曜の午後に、散歩先から会場まで移動するとき(川を渡り損ねたのが直接の原因)に片道だけ使ったきりでした(この日はトータルで15キロ以上歩いている)。他にも少し時間の開いた昼間に1度だけ13〜14キロほど歩いて、6日間で60キロ近く歩いた気がします。
 もっとも、それ以外は朝8時から夜7時過ぎまで缶詰め状態で(発表5件と世話人1件・座長2件・時計係2件、ビジネス会議1件)、結局レストランで食事をとる時間すらなく、金曜昼以外はサンドイッチやTake Out foodで済ませる有様でした。
 この種の忙しさがリハビリの成功という意味では嬉しくても、これは行き過ぎで、そもそも会議と言うのはセッションへの参加だけでなく、他の人と食事をしたりして情報交換しつつ将来計画を決めていく方が重要なことも多いので、来年はどうにかしたいと思います。でも、食事で夜が遅くなって体調を崩すような事も無かったし(毎日9時頃には寝ていた)、今秋予定している大型衛星系ケクの提案書に必要な人とはコンタクトとれたので、出張自体は十分な成果がありました。
 出張で問題になるのがホテルと介護です。昨年は会場近くのホテルをとったものの不満があった( リハビリ記録126 )ので、欧州の安ホテルチェーンとして有名なIbisにしましたが、これが正解で、トイレとシャワーと椅子が完璧でした。東横インの件でもそうですが、どうも、高級ホテル(チェーンを含む)よりも、ビジネス向けの安ホテルチェーンのほうが、このあたりはしっかりしている気がします。今年の経験から、歩いて行き30〜35分、帰り35〜40分の距離(しかもtake outの店が10分以内の距離に複数ある)と分かったので、来年以降(来年は4月12日〜17日)もそこを使う事になりそうです。
 介護に関しては毎年ウイーンなのだから現地介護が良いのは目に見えていますが、会議というのは仕事日程表の予定が立ち難いし、ドイツ語では意思疎通が難しいし、キルナから直行と言う訳にいかないし(ポスターを持っていくには介護が必要)、小さな会議と違って1万人規模の会議となると介護会社を紹介してくれる人もいないので、来年も介護を連れて行く事になると思います。で、その介護ですが、当初は昨秋に採用した介護を連れて行く積もりだったものの、色々と意思疎通の取り難く休みがちの人(キルナ市が鉱山活況で人手不足でなければ採用しないような人)だったので、結局、去年連れて行った介護(3年半からいる古顔)に同行してもらう事になりました。ちなみに、新人の方は、フルタイムの介護の仕事(私の所はハーフタイム)のオファーがあったので、今月末にそちらに移り、その穴は7月20日までは埋まっているのですが、8月20日以降は見通しがたっていません。今年の高卒に期待するしかないのですが、少しでも仕事のできる人には即座にフルタイムの仕事が見つかるので、私の所はなかなか大変です。

 最後に例によって無駄話です。
 ウイーンの会議は欧州地球科学連合(EGU)の総会なわけですが、今年は5月1日を含む週ということで参加者がどのくらいあるのか危ぶまれましたが、結果的には、ここ3年ほどの停滞を吹っ切って1割ほど参加・発表共に増えて、参加した私もびっくりしました。しかし、考えてみれば、例年、始めの3日だけ参加して帰る人が多く、その意味では木曜が祭日になったところで関係ないのでしょう。その証拠に、5月1日だけでなく、4月30日も半ドンになる北欧からの参加者も横ばいか増加でした。その中で参加者を大きく減らしたのは日本で、その理由は、日本地球科学連合(JpGU)が年次総会を、恒例の5月下旬型ずらして、EGUと全く同じ週にぶつけた為です(EGUは復活祭の1週間後の週にやる慣例を守っている)。いくら国内会議とは言え、JpGUが国際的に重視されている事を認識していない日程であり、しかも数年前からJpGUはEGUと協調すると宣伝してるので、JpGU側の日程変更には私も呆れました。日本の科学者は、もう少し、自分たちが国際的に重視されている事を認識すべきだろうと思った次第です。
 EGUでは、他にウクライナの科学者とロシアの科学者の微妙な関係も聞かされたり(福島原発事故がらみでチェルノブイリ関係者とも交流があるので)、放射能汚染関係の最新情報とか入手したりしましたが、それは別の機会に書くかもしれません。

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