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リハビリ記録その123

2013-2-17
山内正敏

 立春を過ぎてからすっかり明るくなり、歩行訓練も12月や1月よりは増えています。もっとも、訓練の多くは室内のままですが。

 松葉杖は、階段昇降の訓練で、膝バンド無しでの下りを初めて挑戦しました。怖さの方が先立ちましたが一応無事に降りれております。階段の前の簡単なバランス歩行(体操療養師に支えて貰って後ろ向きも横向きも歩く)でも膝バンド無しに挑戦しており、結局、体操療養師の時間(2週間に1度)のメニューを全て膝バンド無しで済ませました。冬と言う事で松葉杖での訓練が多いから出来た事だろうと思います。これで、膝バンドが必須なのはスキーだけとなりました。
 階段昇降の訓練では、横向きの昇降と松葉杖+手すりでの昇降の両方でも滑り止めの手袋を使わずに素手で可能になりました。これは握力がしっかり付いて手すりをしっかり握れるようになった事を示しています。もっとも、素手が可能なのは病院の握りやすい(木製で丸い)手すりだからで、他の手すりで実践するにはまだ時間がかかります。
 一方、年末に買った新しい室内用自転車は、漸くサドル等に慣れて来て、1速目と2速目のスタンダードと言えるタイムを設定しつつあります(買って直ぐは全力を出し難い)。その1速目(一番軽い段)ですが、これすら古い自転車の一番重いギアよりもきつくて、今までの自転車よりも良い練習になっています。こんな事なら、あと1年ぐらい早く古い自転車が壊れてくれた方が良かったかも知れません。というわけで、トレーニング機器が壊れる事は必ずしも悪い事では無さそうです。

 トレーニング以外でも大きな変化があります。
 退院半年後の2003年6月から仕事に75%復帰していましたが、3月から、25%の病気休暇に対応する病休手当を一時的に返上します。具体的には、病気休業中(私の場合25%:これは医師の「75%以上働いてはいけない」という診断書に基づく)の試験就労制度を使うもので、この制度は「医者の推奨時間以上に、試しに働いてみる試み」として、仕事への復帰の課程でよく使われます。これに伴い、休業手当(休業分の約8割)の大部分がカットされますが、それでも向う1年間はゼロにはならないので、もしもフルタイムに働けば、得することになります(私は全額カットとばかり思っていた)。勤労意欲のある病院・身障者への報奨金みたいなものなのでしょう。
 もっとも、私の場合はフルタイムではなく週30時間から週35時間(87.5%)に増やすだけです。この数字は過去2年の実態を追認するようなもので、昨年春の過労を除いても達成しているので、無理ではないと判断しました。結果的に、手取り自体は今までと変わらずにフルタイム給料の95%程度となるので、逆にいえば「報奨金」が無かったら手取りが減る事になります(おそらく1年後からはそうなる)。但し、たとい手取りが減ったとしても、老後用の年金の基金は増えるので、損はありません。

 最後に例によって無駄話です。
 (ヨーロッパ時間の)15日金曜日に隕石衝突と小惑星大接近という大イベントが2つもありましたが、実は私の勤める研究所では、流星の探知と分類が主要研究テーマの一つになって、現在教授が一人と、つい1ヶ月前に正式に助手(期限無し)採用された研究者がいます。公的研究所の研究者で流星を研究している人は世界でもごく僅かで、大抵の人がアマチュアであるか、あるいは専門研究の合間にやっている状況で、流星の国際学会でもアマチュアの人がかなりの割合を占めます。理由は流星=流星ウオッチ=趣味的だと思われていた事で、現に現教授が研究を始めて数年後(今から15年程前)、「オーロラ研究の為の高価な電離層レーダーで流星研究するのは不味いのではないか」という外部評価があったほどです(その頃は私も同じ意見だったので人の事は言えない)。しかし、彼女の20年近い努力が実って、10年前に良い学生を得て、その学生が海外ボスドクや就職浪人を経て科学研究費ポスドクに当選し、結果的に助手に採用されるぐらいに研究が充実して来ました。その直後に流星研究の必要を証明する大事件が起こった訳ですから、地道な研究と地道な人材育成がいかに大切か如実に示しています。
 ちなみに流星を検出する最新の方法は、超音速戦闘機や核爆発を検出する方法と通じるものがあるので、軍事的な理由によりデータの公開が難しかったりします。あと、流星の対地速度ですが、地球が秒速30kmで太陽の回りを公転している事から、地球との相対速度も高速である事が多く、今回の隕石と小惑星はその意味では比較的遅いものだそうです。

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