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リハビリ記録その37

2005-12-4
山内正敏

 発病4年という事でビデオを撮影して、ホームページも大幅に更新しました。先月までのレポートにも写真のリンクを付けたりしています。そういった作業で11月の週末は全部つぶれました。以下は主な進展です。

 先ずプールですが、この1週間でいきなり色々と新しい進展があって、 ビデオ撮影 をあと半月遅らせれば良かったと後悔しきりです。例えばプール内階段での四つん這い訓練ですが、ずっと 片足3段目(水深65cm)片足4段目(水深50cm) でやって来たのが、つい数日前に両足とも4段目に置いても2回だけできるようになりました。同じく階段ずっと3段目でやってきた手放し静止 手放し静止 も、4段目で3秒程出来るようになり、今まで 4段目でやっていた片手バランス が追い出されるように5段目(水深35cm)に上がって、どれも1年弱で階段1段(=15cm)上がった事になります。水深50cmというのは膝頭の深さですから、ここまで来ると体重の膝や腰への負荷は水の外と同じで、僅かに水の抵抗と浮力で膝下を補強しているに過ぎません。そういう訳で、補助無しで立てる日も遠くはありません。問題は歩いたり立ち上がったりする方です。その立ち上がる訓練も半年前から始めていますが、水の中では階段3段目で 手すりを片方だけ使うもの階段2段目で手すりを使わないもの の両方を11月から行っているほか、水の外でも、脚を椅子で後ろから支えた状態なら、高めの椅子から 膝に手をついて立ち上がる 事が夏から出来るようになっています。

 歩行の方は肘松葉杖での 片杖歩行 が安定して来て、雪道(平地)でも出来るようになった他、平行棒訓練では、片棒だけを握っていながらも。タイミングの関係で 一瞬その手が浮いて片足だけで支えている状況 が生まれています。一方、 普通の(短い)松葉杖 は数十メートル歩けるようになっていますが、これは脚力というより、握力の回復の賜物と云えると思います。というのも、日本で貰った 特殊な箸 (ついでに これも) を夕食の度に使っているお陰で、確かに握力の持久力がついていると感じるからです。箸がどのくらい握力を要求するかと云うと、1分も持ったら二の腕が疲れて、左右を持ち替えないといけないぐらいです。だから食事では何度も左右を持ち替えて食べています。

 脚力というか歩行バランスの回復ですが、もしかすると、1ヶ月前にメニューを増やした床訓練(毎朝)の効果もあるかもしれません。今までは 膝で立つ訓練 だけをやっていましたが、これに加えて一ヶ月前から 対向バランス片足上げ反動を付けての起き上がり座った状態からの膝立ち を始めています。これらは、今までは寝起きにはとても出来ない内容で、今秋になってなんとか可能になりました。朝、ほんの10分程の訓練ですが効果があると感じています。

 筋力が回復すれば、それに伴って生活の方も自力度があがる訳で、歩行器で踏み分け路(でこぼこ)を近道したり、雪道で滑って尻餅を付いても、女性介護1人だけの力で復旧できたり(まず片膝まで持ち上げて貰い(こっちの手は歩行器を持っている)、次に立ち上がらせて貰って)、床にマットや寝床を敷いたり出来るようになったり(でも寝る準備を完全に1人だけでは出来ない)、まあ、色々と楽にはなりつつあります。
 最後に仕事ですが、4月にリハビリのつもりで出してみた科学研究費(3年)の申請が4倍の競争率(500/2000)を生き残って半額(1500万円)認められました。キルナで認められたのは私だけなので狐につままれた感じですが、或いは横一線の中から、申請者が身障者であるのを選んだのかも知れません。もちろん、これを、初心忘るべからずの好例と見ても良いでしょう。ともかく、この為、病気以来免除されていた予算管理を来年以降再開しなければならないようです。出張も増えるかも知れません。申請書に興味のある方は こちら をどうぞ。
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